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10万円金貨などの金を売却したとき、「申告しなくても税務署にばれないのでは」と考える方もいるかもしれません。
金の売却による利益は税務署に把握される仕組みが整っており、「ばれない」と考えるのは危険です。特に1回の売却額が200万円を超える場合は、買取店から税務署へ「支払調書」が提出されます。ここでは、金の売却が税務署に把握される仕組みと、申告しなかった場合のペナルティ、申告が必要かどうかの判断基準を解説します。
平成24年1月以降、金地金等の売買を業として行う事業者は、1回の取引で200万円を超える対価を支払った場合、「金地金等の譲渡の対価の支払調書」を税務署へ提出することが義務付けられています。提出期限は支払いが確定した日の翌月末日です。
この支払調書の対象は、金地金や白金地金だけでなく金貨・白金貨も含まれます。純金でつくられた10万円金貨も「金貨」にあたると考えられるため、まとめて売却して200万円を超えれば、売却した事実が税務署に伝わると考えておきましょう。
支払調書には、売却した方の住所・氏名・個人番号(マイナンバー)に加えて、金地金等の種類・重量・支払金額・支払確定日などが記載されます。200万円を超える売却の際に買取店からマイナンバーの提示を求められるのは、この支払調書を作成するためです。法律に基づく手続きですので、提示を求められたら落ち着いて対応しましょう。
支払調書が提出されない200万円以下の売却であっても、申告義務がなくなるわけではありません。国税庁は、支払調書のほか「あらゆる機会を通じて資料情報を収集」していると公表しています。金地金等の譲渡所得に関する調査では、平成26事務年度だけで2,627件の申告漏れなどが見つかり、1件あたりの申告漏れ所得金額は447万円にのぼりました。
また、売却の際は古物営業法に基づく本人確認が行われ、取引の記録が買取店に残ります。数回に分けて売却しても、年間の利益は合計して計算するため、分割して売れば申告しなくてよいということにはなりません。
本来申告すべき利益を申告しなかった場合、本来の税金に加えて「無申告加算税」と「延滞税」がかかります。
無申告加算税は、税務署からの調査の通知前に自分から申告したか、調査を受けてから申告したかで割合が大きく変わります。令和6年1月1日以降に法定申告期限が到来するもの(令和5年分以降)の割合は次のとおりです。
| 申告したタイミング | 納付税額50万円以下の部分 | 50万円超〜300万円以下の部分 | 300万円超の部分 |
|---|---|---|---|
| 調査の事前通知前に自主的に申告 | 5% | ||
| 調査の事前通知後〜調査前に申告 | 10% | 15% | 25% |
| 調査を受けた後に申告 | 15% | 20% | 30% |
たとえば本来納めるべき所得税が13万円だった場合、自主的に期限後申告すれば無申告加算税は6,500円ですが、調査を受けてからでは19,500円になります。申告を忘れていたことに気づいたら、税務署から連絡が来る前に申告するのが負担をもっとも抑える方法です。
なお、売却の事実を隠したり、取引を偽ったりしたと判断された場合は、無申告加算税よりさらに重い「重加算税」の対象になることもあります。
期限後に申告して税金を納める場合は、本来の納期限から実際に納付した日までの日数に応じて延滞税もかかります。遅れるほど負担が増えるため、早めの対応が大切です。
「ばれるかどうか」より先に確認したいのが、自分のケースで申告が必要かどうかです。金の売却益は、給与などと合算して課税される「譲渡所得(総合課税)」として扱われ、次の制度によって税負担が軽くなります。
2026年8月末時点の買取価格の水準をもとにした概算です。御即位記念金貨(30g)3枚を同じ年にまとめて売却し、取得費は1枚10万円・所有期間5年超・給与所得者で他に譲渡益がない場合として計算しています。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 売却価額(約70万円×3枚) | 2,100,000円 |
| 取得費(10万円×3枚) | 300,000円 |
| 譲渡益 | 1,800,000円 |
| 特別控除50万円を差し引いた額 | 1,300,000円 |
| 総所得金額に合算される額(1/2) | 650,000円 |
| 支払調書 | 提出される(1回で200万円超) |
| 確定申告 | 必要(20万円を超えるため) |
※売却価額は金相場によって日々変動します。実際の金額は各買取店の当日の査定額でご確認ください。
このように、10万円金貨は1枚あたりの価格が高いため、数枚まとめて売るだけで200万円を超え、申告が必要になるケースがあります。一方で1枚だけの売却であれば、控除によって申告不要となることも多いです。
売却後に受け取る買取明細(計算書)は、申告する際の売却価額の根拠になります。売却日と金額が記載された明細は、確定申告が終わるまで大切に保管しておきましょう。
10万円金貨を発行時に入手した場合、取得費は額面の10万円です。購入時の書類が見つからず取得費が証明できない場合は、売却価額の5%を取得費として計算する方法がとられることが一般的で、そのぶん税負担が増えてしまいます。外箱やブリスターパックに書類が同封されていないか、査定前に確認しておきましょう。
相続で受け継いだ10万円金貨を売却した場合も、利益が出れば譲渡所得として申告が必要です。亡くなった方の取得費と所有期間を引き継ぐため、相続直後に売却しても長期譲渡所得として扱われます。
申告の計算は売却価額をもとに行いますが、実際に手元に残る金額は買取価格から査定料・出張料・宅配査定料・キャンセル料・振込手数料などを差し引いた「手取り額」で決まります。手数料が無料の買取店であれば、提示された査定額がそのまま手取りに近くなり、申告に必要な金額も把握しやすくなります。
また、200万円を超える売却ではマイナンバーの提示や本人確認書類が必要になります。店頭・出張・宅配など自分に合った方法で売却でき、必要な書類や手続きを事前にわかりやすく案内してくれる買取店を選ぶと安心です。
金の売却は、200万円を超えれば支払調書によって税務署に報告され、200万円以下でもさまざまな資料から把握される可能性があります。申告漏れが見つかれば、本来の税金に加えて無申告加算税や延滞税がかかります。
一方で、50万円の特別控除や長期譲渡所得の2分の1課税があるため、売却する枚数によっては申告が不要になるケースも少なくありません。「ばれるかどうか」を心配するよりも、まずは査定を受けて売却額を把握し、申告が必要かどうかを確認したうえで売却するのがおすすめです。
なお、本記事は一般的な税制の解説です。実際の申告の要否や税額はほかの所得の状況によって変わりますので、判断に迷う場合は所轄の税務署または税理士へご確認ください。
金市場に連動して、10万円金貨の価格も日々変動しています。下の表は上記記載日付の価格を高い順に掲載しています。気になる店舗は公式サイトで今日の価格や査定対応などをチェックしてみてはいかがでしょうか
| 御即位記念金貨(30g) | 御在位60年記念金貨(20g) | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| まる福 | 655,700円 | まる福 | 437,800円 | ||
| 七福本舗 | 654,800円 | 七福本舗 | 435,500円 | ||
| ゴールドミセス | 653,100円 | ゴールドミセス | 435,400円 | ||
| 大黒屋 | 646,000円 | 月の金貨 | 423,574円 | ||
| 金貨買取本舗 | 631,820円 | 大黒屋 | 423,000円 | ||
| 月の金貨 | 630,493円 | 金貨買取本舗 | 409,250円 | ||
| アプレ | 607,050円 | アプレ | 404,700円 | ||
| 質たからや | 584,350円 | 質たからや | 389,570円 | ||
※選定条件:Google検索「10万円金貨買取」で公式サイトが表示される上位30社のうち、2種の10万円金貨の買取価格が日々(日付付きや本日として)更新されていて、宅配査定・買取対応を行っている7社
※当サイトでは、毎月月末にグラフを更新します。当日が公休日の場合翌営業日になります。グラフ内の価格については、5日毎に公式サイトより価格情報を編集チームが収集しております。